Winslowは、公衆衛生を「 A によって、疾病を予防し、寿命の延長を図り、身体的ならびに精神的能力を増進するための科学と技術」であると定義している。A に当てはまる語句として、最も適当なのはどれか。1つ選べ。

社会・環境と健康

1 個人の行動と健康状態の改善

なぜ違う: 個人の行動変容は公衆衛生の一手段にすぎず、定義の中核ではない。Winslowは集団を対象に社会が組織として営む活動として公衆衛生を規定している。

2 社会環境の質の向上

なぜ違う: 社会環境の質の向上は健康日本21(第三次)が掲げる基本方向の一つで、Winslowの定義の文言ではない。定義が示す手段は地域社会の組織的な努力である。

3 自然に健康になれる環境

なぜ違う: 自然に健康になれる環境づくりは近年の健康づくり施策で用いられる考え方であり、20世紀前半のWinslowの定義文には含まれない。

4 地域社会の組織的な努力
5 生物心理社会モデル

なぜ違う: 生物心理社会モデルはEngelが提唱した疾病理解の枠組みで、患者を生物・心理・社会の側面から捉える臨床的視点。公衆衛生の定義の構成要素ではない。

正解: 4

要点: Winslowの定義では、公衆衛生の出発点を個人ではなく地域社会が組織立てて行う努力に置いている。

Winslowによる古典的定義は、疾病予防・寿命延長・身体的および精神的健康の増進を目的とする科学と技術であり、その手段を地域社会の組織的な努力(organized community efforts)と規定している。公衆衛生が臨床医学と区別されるのは、対象が個人ではなく集団であり、環境衛生・感染症対策・保健サービスの体制整備などを社会が組織として担う点にある。この「組織性」と「集団性」が定義の中核をなす。

この問題に出てくる用語

関連キーワード: 公衆衛生の定義・Winslow・地域保健

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出典:第40回管理栄養士国家試験(午前の部) 問1/厚生労働省ウェブサイト(公共データ利用規約(第1.0版)) 出典資料: 第40回管理栄養士国家試験 試験問題(午前の部)