Hillの判定基準において、原因と考えられる要因の曝露と、結果である疾病発症の因果関係を推定するうえで、必要不可欠な条件である。最も適当なのはどれか。1つ選べ。

社会・環境と健康

1 曝露と結果の間に、強い関連が認められること。

なぜ違う: 関連が強いほど因果を支持しやすいが、弱い関連でも因果関係が成り立つ例はある。判断を補強する材料であって、欠かせない条件ではない。

2 曝露と結果の関係が、異なる集団を対象とした研究で同様に示されていること。

なぜ違う: 異なる集団や研究デザインで再現されることは信頼性を高めるが、報告が一つしかない段階でも因果は存在しうる。必要条件とはいえない。

3 曝露は、結果の発生より前に存在していること。
4 曝露量と結果の間に、量反応関係が観察されること。

なぜ違う: 曝露量が増えるほど発症が増える関係は因果を支持するが、閾値をもつ関係や飽和する関係では観察されない。必ず求められる条件ではない。

5 曝露と結果の関係が、既に報告されている因果関係に類似していること。

なぜ違う: 既知の因果関係と似ていることは推論の後押しにはなるが、新規の機序による関連では成り立たない。あくまで補助的な視点にとどまる。

正解: 3

要点: 因果関係の判定で唯一欠かせないのは、原因が結果より時間的に先に存在していること。

Hillの判定基準は関連の強固性、一致性、特異性、時間性、量反応関係、生物学的妥当性、整合性、実験的証拠、類似性といった視点を挙げるが、これらは総合的に検討する目安であって、すべてが満たされる必要はない。ただし曝露が結果の発生より前に存在するという時間的先行性だけは論理的に不可欠で、これが崩れると因果の向きが逆転しうるため、必要条件として位置づけられる。

この問題に出てくる用語

関連キーワード: 疫学・因果推論・Hillの基準

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出典:第40回管理栄養士国家試験(午前の部) 問6/厚生労働省ウェブサイト(公共データ利用規約(第1.0版)) 出典資料: 第40回管理栄養士国家試験 試験問題(午前の部)