脂肪酸に関する記述である。最も適当なのはどれか。1つ選べ。

人体の構造と機能及び疾病の成り立ち

1 短鎖脂肪酸は、炭素数8~10の脂肪酸である。

なぜ違う: 短鎖脂肪酸は炭素数がおおむね6以下の脂肪酸を指し、酢酸・プロピオン酸・酪酸が代表である。炭素数8〜10のものは中鎖脂肪酸に分類される。

2 α─リノレン酸は、オレイン酸よりも融点が高い。

なぜ違う: 炭素数が同程度なら二重結合が多いほど融点は下がる。二重結合を三つ持つα─リノレン酸の融点は、一つしか持たないオレイン酸より低い。

3 パルミチン酸は、ステアリン酸よりも融点が高い。

なぜ違う: いずれも飽和脂肪酸で、鎖長が長いほど分子間の引き合いが強く融点は高い。炭素数16のパルミチン酸より炭素数18のステアリン酸の方が融点は高い。

4 リノール酸は、n─3系不飽和脂肪酸である。

なぜ違う: リノール酸はメチル末端から数えて6番目の炭素に最初の二重結合があるn─6系不飽和脂肪酸である。n─3系の代表はα─リノレン酸やイコサペンタエン酸である。

5 イコサペンタエン酸(エイコサペンタエン酸)から、ロイコトリエンが生じる。

正解: 5

要点: イコサペンタエン酸はリポキシゲナーゼの作用を受けて5系列のロイコトリエンを生じる。

炭素数20の多価不飽和脂肪酸は、生理活性脂質であるエイコサノイドの前駆体となる。イコサペンタエン酸は膜リン脂質から遊離した後、リポキシゲナーゼ経路で5系列のロイコトリエンを生じ、シクロオキシゲナーゼ経路では3系列のプロスタグランジンやトロンボキサンを生じる。炭素数20の脂肪酸が炎症や血小板凝集に関わる物質の材料になる点が論点である。

関連キーワード: 脂肪酸・エイコサノイド・融点

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出典:第40回管理栄養士国家試験(午前の部) 問19/厚生労働省ウェブサイト(公共データ利用規約(第1.0版)) 出典資料: 第40回管理栄養士国家試験 試験問題(午前の部)