遺伝形質に関する記述である。誤っているのはどれか。1つ選べ。

基礎栄養学

1 遺伝子多型は、集団の1%未満の頻度で存在する遺伝子変異である。
2 体質の差を生む要因として、遺伝子多型がある。

なぜ違う: アルコール分解酵素などの個人差が示すとおり、体質の違いを生む要因として多型は正しく位置づけられる。薬や栄養素への反応性の差の背景となる。

3 遺伝子多型の一種であるSNPは、1つの塩基が別の塩基に置換された遺伝子変異である。

なぜ違う: SNPは一塩基多型のことで、ゲノム上の1つの塩基が別の塩基に置き換わった多型を指す。最も高頻度にみられる型として正しい説明である。

4 倹約遺伝子は、エネルギー消費を抑制するように働く遺伝子である。

なぜ違う: 倹約遺伝子はエネルギーを節約し消費を抑える方向に働く遺伝子で、飢餓に有利だった一方、飽食下では肥満を招くと説明される。正しい記述である。

5 肥満のリスクを高める要因として、脱共役たんぱく質1(UCP 1)の遺伝子変異がある。

なぜ違う: 脱共役たんぱく質UCP1遺伝子は脂肪組織で熱産生を担い、その変異は熱産生の低下を通じて肥満のリスクを高めるとされる。正しい記述である。

正解: 1

要点: 集団の中で1%以上の頻度でみられる遺伝子変異が多型で、それより稀なものは区別される。

遺伝子多型は、同じ種の集団内で1%以上の頻度で認められる塩基配列の個人差を指す用語である。頻度が1%に満たないまれな変異は多型とは呼ばず、疾患を直接引き起こしうる変異として区別して扱われる。頻度の閾値が定義の中心にあるため、1%未満と述べる記述は多型の定義そのものを取り違えていることになる。

関連キーワード: 遺伝子多型・SNP・倹約遺伝子

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出典:第40回管理栄養士国家試験(午前の部) 問68/厚生労働省ウェブサイト(公共データ利用規約(第1.0版)) 出典資料: 第40回管理栄養士国家試験 試験問題(午前の部)