食後と比べたときの空腹時の肝臓における糖質代謝に関する記述である。最も適当なのはどれか。1つ選べ。

基礎栄養学

1 グルコース6─リン酸からグルコースへの変換が抑制される。

なぜ違う: 空腹時はグルコース6─ホスファターゼの働きが高まり、肝臓から血中へ糖が放出される。この変換は抑制されるのではなく進む方向にある。

2 乳酸からピルビン酸への変換が抑制される。

なぜ違う: 空腹時は乳酸がピルビン酸へ戻されて糖新生に回る経路が働く。コリ回路として血糖維持に寄与するため、抑制されるわけではない。

3 グリセロールからのグルコース合成が亢進する。
4 脂肪酸からのグルコース合成が亢進する。

なぜ違う: 偶数鎖の脂肪酸はアセチルCoAまでしか分解されず、ヒトではこれを糖に変換できない。脂肪酸から正味のグルコースは合成されない。

5 リシンからのグルコース合成が亢進する。

なぜ違う: リシンはロイシンとともにケト原性のみをもつアミノ酸で、糖新生の材料にならない。多くのアミノ酸は糖原性だが、これは例外にあたる。

正解: 3

要点: 空腹時は脂肪分解で生じたグリセロールが肝臓に運ばれ、糖新生の材料として使われる。

空腹時には脂肪組織のトリアシルグリセロールが分解され、遊離脂肪酸とともにグリセロールが血中へ放出される。グリセロールは肝臓に取り込まれてグリセロール3─リン酸を経て解糖系の中間体へ変換され、糖新生の材料となる。乳酸やアミノ酸と並ぶ糖新生の基質として、空腹時の血糖維持に寄与している。

この問題に出てくる用語

関連キーワード: 糖新生・空腹時代謝・肝臓

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出典:第40回管理栄養士国家試験(午前の部) 問72/厚生労働省ウェブサイト(公共データ利用規約(第1.0版)) 出典資料: 第40回管理栄養士国家試験 試験問題(午前の部)