母乳に含まれる成分の濃度に関する記述である。最も適当なのはどれか。1つ選べ。

応用栄養学

1 ラクトフェリンは、初乳より成乳(成熟乳)の方が高い。

なぜ違う: ラクトフェリンや免疫グロブリンなど感染防御に関わるたんぱく質は初乳に多く含まれ、成乳になるにつれて濃度は低下する。初乳の役割と結びつけて理解したい。

2 脂肪は、成乳(成熟乳)より初乳の方が高い。

なぜ違う: 脂肪の濃度は初乳では低く、成乳になるにつれて高まる。初乳で高いのはたんぱく質や免疫に関わる成分であり、乳糖と脂肪は成乳で増えていく。

3 たんぱく質は、牛乳より人乳の方が高い。

なぜ違う: たんぱく質の濃度は牛乳のほうが高く、人乳のおよそ3倍にあたる。人乳はカゼインが少なく乳清たんぱく質の割合が高いため、乳児にとって消化しやすい。

4 多価不飽和脂肪酸は、牛乳より人乳の方が高い。
5 カルシウムは、牛乳より人乳の方が高い。

なぜ違う: カルシウムの濃度は牛乳のほうが高く、人乳の数倍にあたる。人乳は濃度が低い一方で吸収率が高く、乳児の腎への負担が小さい点が特徴である。

正解: 4

要点: 母乳と牛乳を比べると、脂質に占める多価不飽和脂肪酸の割合は牛乳より人乳のほうが高い。

人乳の脂質は、乳児の中枢神経や網膜の発達に必要な必須脂肪酸を供給する役割をもち、リノール酸やα-リノレン酸に加え、長鎖の多価不飽和脂肪酸も比較的多く含んでいる。これに対して牛乳の脂質は飽和脂肪酸や短鎖・中鎖脂肪酸の割合が高い。そのため脂質に占める多価不飽和脂肪酸の割合は、牛乳より人乳のほうが高くなる。

この問題に出てくる用語

関連キーワード: 母乳・乳成分・牛乳との比較

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出典:第40回管理栄養士国家試験(午前の部) 問88/厚生労働省ウェブサイト(公共データ利用規約(第1.0版)) 出典資料: 第40回管理栄養士国家試験 試験問題(午前の部)