K市保健センターの管理栄養士である。市が行う栄養相談で、健診で肝機能異常を指摘された女性から、「肝臓の数値は気になりますが、食事に合わせて選ぶお酒が美味しいので、家でついつい飲む回数が増えてしまいます。」と相談された。認知行動療法を用いた支援である。最も適切なのはどれか。1つ選べ。

栄養教育論

1 飲酒が肝臓に与える影響について、説明する。

なぜ違う: 臓器への影響を説明するのは知識を補う情報提供であり、行動の起こり方そのものを変える働きかけではない。害を理解していても目の前に酒があれば飲んでしまう状況は解消されない。

2 節酒により検査値が改善した時の、自分の気持ちを想像してもらう。

なぜ違う: 検査値が改善したときの気持ちを想像してもらうのは、行動の先にある良い結果への期待を高める働きかけである。動機づけには役立つが、日々飲んでしまう場面の条件を変える手立てにはならない。

3 家に買い置くのは酒類ではなく、ノンアルコール飲料にすることを勧める。
4 飲まずに済んだ日の行動を聞き取り、一緒に分析する。

なぜ違う: 飲まずに済んだ日を振り返って要因を探る進め方は、うまくいった経験を活かす支援として意味はあるが、つい飲んでしまう今の環境要因への直接の対処が後回しになってしまう。

正解: 3

要点: 自宅に酒を置かず別の飲料に替えるなど、飲むきっかけを減らす環境の調整が適している。

認知行動療法にもとづく支援では、行動が起きる前のきっかけと後に続く結果に注目し、環境を整えることで望ましくない行動が起こりにくいようにする。家にあるからつい飲んでしまうという流れに対し、買い置く飲料をアルコールを含まないものに替えるよう勧める提案は、飲酒という行動の引き金を生活環境から取り除く具体的な手立てであり、家庭での飲む回数を減らす支援として理にかなう。

この問題に出てくる用語

関連キーワード: 認知行動療法・刺激統制・節酒支援

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出典:第40回管理栄養士国家試験(午後の部) 問103/厚生労働省ウェブサイト(公共データ利用規約(第1.0版)) 出典資料: 第40回管理栄養士国家試験 試験問題(午後の部)