K運送会社から社員の栄養教育を依頼された管理栄養士である。社員の食生活上の課題を把握するために、各営業所のマネージャーを集めてフォーカスグループインタビューを実施する。企画、当日の運営、評価に関する記述である。最も適当なのはどれか。1つ選べ。

栄養教育論

1 効率的に意見を収集するため、1グループ当たりの参加者は20人とする。

なぜ違う: 一度に二十人が参加すると発言できない人が生じ、話し合いの深まりも失われる。この形式では、全員が発言し互いに反応し合える六人から十人程度の規模が適しているとされる。

2 ファシリテーターとして、参加者の自由な意見交換を促すために、最初にテーマを伝えた後の発言は控える。

なぜ違う: 進行役は最初に話題を示すだけでなく、話が偏らないよう問いを重ね、発言の少ない人にも水を向ける役割を担う。黙って見ているだけでは、目的に沿った情報が十分に集まらない。

3 営業所ごとの課題を詳細に把握するため、1対1で質問し回答してもらう。

なぜ違う: 一人ずつ個別に尋ねる方法では、他者の発言に触発されて新たな意見が出るという、集団で行うことの利点が失われる。それは別の形式の面接であり、この手法の運営とはいえない。

4 記録者には、参加者の全ての発言内容を、そのまま記録してもらう。
5 インタビューで得られた情報について、平均値や割合の算出など定量的な分析を行う。

なぜ違う: 得られるのは語られた言葉であり、内容を読み解いて共通する意味やまとまりを取り出す質的な分析が適している。平均や割合を求める扱いは、この方法で集めた情報にはなじまない。

正解: 4

要点: 参加者の発言を要約せずそのまま書き起こして残すのが、集団で行う面接の記録の基本。

少人数が集まって自由に語り合う形式の面接では、参加者どうしのやり取りの中で生まれる言葉づかいやためらい、話題の広がり方そのものが分析の材料になる。記録者が要約や解釈を加えると、こうした手がかりが失われて後から検討できなくなる。そのため発言は聞こえたとおりに書き留め、必要に応じて録音も併用し、原文に忠実な記録を残すことが求められる。

この問題に出てくる用語

関連キーワード: フォーカスグループインタビュー・アセスメント・質的分析

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出典:第40回管理栄養士国家試験(午後の部) 問108/厚生労働省ウェブサイト(公共データ利用規約(第1.0版)) 出典資料: 第40回管理栄養士国家試験 試験問題(午後の部)