K市食育関連部局の管理栄養士である。K市では、地域の伝統料理に関する市民向けの教室を年に数回実施している。ある年度の教室の修了者が集まって自主グループを結成し、伝統料理をアレンジしたレシピの開発や地域での料理教室などの活動を始めた。グループのエンパワメントにつなげる支援である。最も適切なのはどれか。1つ選べ。

栄養教育論

1 グループメンバーの各自で、伝統料理について地域の高齢者に対して聞き取りをする機会を提供した。

なぜ違う: 地域の高齢者への聞き取りは伝統料理の知識を深める活動として有益だが、各自が個別に行うため集団としての協働や達成の共有が生まれにくく、グループ全体の力を高める働きは限られる。

2 伝統料理を学ぶ市外のグループを紹介し、情報交換をする機会を提供した。

なぜ違う: 他地域の集団との情報交換は視野を広げる機会になるが、情報を受け取ることが中心になりやすい。自分たちで実行して評価を得る経験に比べると、集団の自信を育てる効果は小さい。

3 K市の健康祭りで、開発した料理の試食・販売コーナーを設け、グループの活動内容を市民に向けてPRしてもらった。
4 グループが作成したレシピを、市の広報誌で紹介した。

なぜ違う: 行政の広報で作成したレシピを取り上げるのは活動の周知として役立つが、伝える主体は行政であり、グループ自身が地域と関わって手応えを得る場面にはならない。

正解: 3

要点: 開発した料理を地域の催しでグループ自身が発信し評価される経験が、力を最も引き出す。

集団の力を引き出す支援では、メンバーが自分たちで決めて実行し、その成果が地域に受け入れられる経験を積めるようにすることが重要になる。健康に関する催しの場で開発した料理を実際に提供し、活動の意義を自分たちの言葉で市民へ伝える機会は、やり遂げた手応えと外からの評価を同時にもたらす。これが自信と結束を高め、活動をさらに広げていく原動力になる。

この問題に出てくる用語

関連キーワード: エンパワメント・自主グループ・地域活動支援

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出典:第40回管理栄養士国家試験(午後の部) 問107/厚生労働省ウェブサイト(公共データ利用規約(第1.0版)) 出典資料: 第40回管理栄養士国家試験 試験問題(午後の部)