32歳、女性。事務職。身長165 cm、体重57 kg、BMI 20.9 kg/m²、標準体重60 kg。2か月で5kgの体重減少がみられ、発汗著明であることから受診した。甲状腺機能亢進症と診断され、治療を開始することになった。この患者の1日当たりの目標栄養量に関する記述である。最も適当なのはどれか。1つ選べ。

臨床栄養学

1 エネルギーは、1,600 kcalとする。

なぜ違う: 代謝が亢進している状態では明らかに不足し、体重減少が続いてしまう。35〜40 kcal/kg標準体重/日程度まで高めて設定する。

2 たんぱく質は、80 gとする。
3 カルシウムは、300 mgとする。

なぜ違う: 骨の代謝も亢進して骨量が減りやすいため、カルシウムはむしろ十分に確保する。この量は必要量を大きく下回り、骨量の低下を招く。

4 ヨウ素は、4,000 µgとする。

なぜ違う: ヨウ素は甲状腺ホルモンの材料であり、過剰な摂取は病態に影響するため控える。海藻類を多量に摂らないよう助言する場面である。

5 総水分は、1,400 mLとする。

なぜ違う: 発汗が著明で不感蒸泄も増えているため、水分はむしろ多めに補給する。この量では補給が追いつかず、脱水を招きやすい設定である。

正解: 2

要点: 甲状腺機能亢進症では代謝が著しく亢進するので、たんぱく質は十分な量を確保する必要がある。

甲状腺ホルモンが過剰になると基礎代謝が高まり、体たんぱくの分解が進んで体重が減少する。標準体重60 kgのこの患者では、1.2〜1.5 g/kg標準体重/日に相当する量を目安に十分なたんぱく質を確保し、失われた体たんぱくを補う。エネルギーも高めに設定し、消耗した栄養状態の回復を図る。

この問題に出てくる用語

関連キーワード: 甲状腺機能亢進症・代謝亢進・たんぱく質・計算

同じ回の前後の問題

臨床栄養学の他の問題

アプリで弱点分析つきの演習ができます

App Store

管理栄養士国家試験の学習アプリ(管理栄養士国試トレ)

出典:第40回管理栄養士国家試験(午後の部) 問133/厚生労働省ウェブサイト(公共データ利用規約(第1.0版)) 出典資料: 第40回管理栄養士国家試験 試験問題(午後の部)