細菌性食中毒及びウイルス性食中毒に関する記述である。最も適当なのはどれか。1つ選べ。

食べ物と健康

1 腸管出血性大腸菌は、テトロドトキシンを産生する。

なぜ違う: 腸管出血性大腸菌が産生するのはベロ毒素(志賀毒素)である。テトロドトキシンはふぐがもつ自然毒であり、細菌性食中毒の原因毒素とは結び付かない。

2 エルシニア・エンテロコリチカは、0〜5℃で増殖する。
3 ボツリヌス菌による食中毒は、主に鶏肉の生食により発生する。

なぜ違う: ボツリヌス菌は土壌などに芽胞として分布し、缶詰や真空包装食品、乳児のはちみつ摂取が問題となる。鶏肉の生食で主に起こるのはカンピロバクターによる食中毒である。

4 セレウス菌が産生する嘔吐毒は、通常の加熱調理で不活性化される。

なぜ違う: セレウス菌の嘔吐型毒素であるセレウリドは耐熱性が高く、通常の加熱調理では失活しない。米飯や麺類を作り置きした場合に原因となりやすい。

5 ノロウイルスによる食中毒は、冬期に比べ夏期に多発する。

なぜ違う: ノロウイルスによる食中毒は冬期に多発する。夏期に多いのは細菌性食中毒であり、季節分布が逆になっている。感染性胃腸炎の流行期と重なる点も押さえたい。

正解: 2

要点: エルシニア・エンテロコリチカは低温でも増殖でき、冷蔵保存中の食品でも増えていく。

エルシニア・エンテロコリチカは低温発育性をもつ食中毒菌で、0〜5℃という冷蔵温度域でも緩やかに増殖する。豚が主な保菌動物であり、豚肉やその汚染を受けた食品、井戸水などが感染源となる。冷蔵は多くの菌の増殖を抑えるが本菌には過信できないという、保存管理上の要点が問われている。

この問題に出てくる用語

関連キーワード: 細菌性食中毒・エルシニア・低温発育

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出典:第40回管理栄養士国家試験(午前の部) 問51/厚生労働省ウェブサイト(公共データ利用規約(第1.0版)) 出典資料: 第40回管理栄養士国家試験 試験問題(午前の部)